インターネットに接続する方法は様々です。スマートフォンやパソコンなどのデバイスによって、使える通信方式や回線が異なります。その中でも、最近注目されているのが「WiMAX」というサービスです。WiMAXはどのような特徴があるのでしょうか?他のWiFiサービスとの違いは何でしょうか?この記事では、WiMAXとは何か、他のWiFiサービスとの違いを初心者向けにわかりやすく解説します。
WiMAXとは?
WiMAXとは、「Worldwide Interoperability for Microwave Access」の略で、無線通信技術の一種です。携帯電話やスマートフォンの3GやLTEなどと同じく、無線通信技術の一つです。WiMAXは、人口希薄地域や高速通信回線の敷設が難しい地域での固定無線アクセスの代替手段として注目されています。また、高速移動中にも使える通信規格も存在します。
WiMAXは最初は中長距離エリアをカバーする無線通信を目指して開発されました。WiMAXアクセス網は「Wireless MAN」(MAN:Metropolitan Area Network)と呼ばれ、異なる機器同士の相互接続性を確保するため、IEEE 802.16作業部会と業界団体のWiMAX Forumによって規格が標準化されました。
現在、固定通信(FWA:Fixed Wireless Access)向けのIEEE 802.16-2004規格と、基地局間の移動に対応するためのIEEE 802.16eを基にした「Mobile WiMAX」の2つの規格が存在します。
UQ WiMAXとWiMAXの違い
UQ WiMAXは、KDDI(au)グループのUQコミュニケーションズが提供するサービスです。基本的には全国で利用できますが、大手キャリアのサービスエリアと比べると通信可能エリアは少し狭いです。建物内などで通信が難しい場合、対応する機器を使ってauのLTE回線に切り替えることもできます。ただし、その際には追加のオプション料金がかかります。日常的には問題ありませんが、外出先で通信圏外になった場合に便利です。契約前にはUQ WiMAXを試用できるサービスもあるため、興味がある人は試してみると良いでしょう。
UQ WiMAXとWiMAXの違いは、UQ WiMAXが「WiMAX 2+」のサービス名であるのに対し、WiMAXは無線通信技術の規格名です。UQ WiMAX以外にも、WiMAX 2+を利用したサービスが存在します。例えば、GMOとくとくBBやBroad WiMAXなどがあります。これらのサービスは、UQ WiMAXと同じ回線を使用していますが、料金プランやキャンペーンなどが異なります。自分の利用目的や予算に合わせて最適なサービスを選ぶことができます。
WiMAXと他社Wi-Fiとの違いを比較しよう
WiMAXと他社Wi-Fiとの違いを理解するため、以下の5つのポイントを見てみましょう。
- ワイモバイルのポケットWi-Fiとの違い
- クラウドSIM Wi-Fiとの違い
- ドコモホームルーターとの違い
- ソフトバンクのホームルーターとの違い
- 光回線との違い
ワイモバイルのポケットWi-Fiとの違い
ワイモバイルのポケットWi-Fiは、Y!mobile(ワイモバイル)が提供するWi-Fiサービスです。このポケットWi-Fiは、小型の無線ルーターを使って、スマートフォンやパソコンなどをインターネットに接続できるものです。一方のWiMAXとは以下の点で異なります。
- 通信回線:WiMAXはWiMAX 2+回線を利用し、ワイモバイルのポケットWi-FiはSoftBankの4G LTE回線を使用します。
- 通信速度:WiMAXは最大下り558Mbps(理論値)、ワイモバイルのポケットWi-Fiは最大下り187.5Mbps(理論値)の通信速度です。
- 通信容量:WiMAXは通信容量が無制限ですが、3日で10GBの通信制限があります。一方、ワイモバイルのポケットWi-Fiは月間7GBまでの高速通信が可能です。
- 料金プラン:WiMAXの料金は月額3,000円前後(プロバイダにより異なる)、一方ワイモバイルのポケットWi-Fiは月額3,480円(税込)です。
- エリア:WiMAXは全国対応(一部エリアを除く)、ワイモバイルのポケットWi-FiはSoftBank 4G LTEエリア内で使用できます。
クラウドSIM Wi-Fiとの違い
クラウドSIM Wi-Fiは、SIMカードを必要とせず、複数のキャリアの回線を自動で切り替えて利用できるWi-Fiサービスです。このサービスは、小型で持ち運び可能な無線ルーターを使用して、スマートフォンやパソコンなどをインターネットに接続できます。
WiMAXとクラウドSIM Wi-Fiの主な違いは以下の通りです。
- 通信回線:WiMAXはWiMAX 2+回線を使用し、クラウドSIM Wi-Fiはドコモ・au・ソフトバンクの回線を自動で切り替えて使用します。
- 通信速度:WiMAXは最大下り558Mbps(理論値)、クラウドSIM Wi-Fiは最大下り150Mbps(理論値)です。
- 通信容量:WiMAXは無制限(3日10GB制限あり)、クラウドSIM Wi-Fiは月間30GBまで高速通信可能です。
- 料金プラン:WiMAXは月額3,000円前後(プロバイダにより異なる)、クラウドSIM Wi-Fiは月額3,980円(税込)です。
- エリア:WiMAXは全国対応(一部エリアを除く)、クラウドSIM Wi-Fiはドコモ・au・ソフトバンクのエリア内で利用可能です。
ドコモホームルーターとの違い
ドコモホームルーターは、NTTドコモが提供するWi-Fiサービスです。このサービスは、固定電話回線や光回線が不要で、電源と電波があればインターネットに接続できる無線ルーターを使用します。ドコモホームルーターは、主に自宅やオフィスなどの場所で利用されることを想定したサービスです。
WiMAXとドコモホームルーターの主な違いは以下の通りです。
- 通信回線:WiMAXはWiMAX 2+回線を使用し、ドコモホームルーターはNTTドコモの4G LTE回線を使用します。
- 通信速度:WiMAXは最大下り558Mbps(理論値)、ドコモホームルーターは最大下り612.5Mbps(理論値)です。
- 通信容量:WiMAXは無制限(3日10GB制限あり)、ドコモホームルーターは月間100GBまで高速通信可能です。
- 料金プラン:WiMAXは月額3,000円前後(プロバイダにより異なる)、ドコモホームルーターは月額4,950円(税込)です。
- エリア:WiMAXは全国対応(一部エリアを除く)、ドコモホームルーターはNTTドコモのエリア内で利用可能です。
ソフトバンクのホームルーターとの違い
ソフトバンクのホームルーターは、ソフトバンクが提供するWi-Fiサービスです。このサービスも、固定電話回線や光回線が不要で、電源と電波があればインターネットに接続できる無線ルーターを使用します。主に自宅やオフィスなどの場所で利用されることを想定しています。
WiMAXとソフトバンクのホームルーターの主な違いは以下の通りです。
- 通信回線:WiMAXはWiMAX 2+回線を使用し、ソフトバンクのホームルーターはソフトバンクの4G LTE回線を使用します。
- 通信速度:WiMAXは最大下り558Mbps(理論値)、ソフトバンクのホームルーターは最大下り612.5Mbps(理論値)です。
- 通信容量:WiMAXは無制限(3日10GB制限あり)、ソフトバンクのホームルーターは月間50GBまで高速通信可能です。
- 料金プラン:WiMAXは月額3,000円前後(プロバイダにより異なる)、ソフトバンクのホームルーターは月額4,378円(税込)です。
- エリア:WiMAXは全国対応(一部エリアを除く)、ソフトバンクのホームルーターはソフトバンクのエリア内で利用可能です。
光回線との違い
光回線は、光ファイバーと呼ばれる細いガラス繊維を使用して光信号でデータを高速伝送する通信回線です。光回線は、自宅やオフィスなどに専用の配線を引く必要がありますが、安定した高速通信が可能です。光回線には、NTT東日本・西日本が提供する「ひかり電話」と、その他のプロバイダが提供する「光コラボレーション」などがあります。
WiMAXと光回線の主な違いは以下の通りです。
- 通信回線:WiMAXは無線通信回線を使用し、光回線は有線の光ファイバー通信回線を使用します。
- 通信速度:WiMAXは最大下り558Mbps(理論値)、光回線は最大下り1Gbps(理論値)と、より高速な通信が可能です。
- 通信容量:WiMAXは無制限(3日10GB制限あり)、光回線は基本的に無制限の通信が可能です。
- 料金プラン:WiMAXは月額3,000円前後(プロバイダにより異なる)、光回線は月額4,000円前後(プロバイダにより異なる)となります。
- エリア:WiMAXは全国対応(一部エリアを除く)、光回線は専用のエリア内で利用が可能です。
利用環境に合わせて、最適なWi-Fiサービスを!
この記事では、WiMAXと他のWi-Fiサービス(クラウドSIM Wi-Fi、ドコモホームルーター、ソフトバンクのホームルーター、光回線)との主な違いについて簡潔に説明しました。
それぞれのサービスは、通信速度、通信容量、料金、エリアなどで異なる特徴を持っています。自分のニーズや利用環境に合わせて、最適なWi-Fiサービスを選ぶ際の参考にしてください。