インターネットに接続する方法はたくさんありますが、その中でもテザリング・Bluetooth・Wi-Fiという3つの用語はよく聞くものです。
しかし、これらの違いや特徴を正しく理解している人は少ないかもしれません。
この記事では、テザリング・Bluetooth・Wi-Fiの違いと基礎知識をわかりやすく解説します。
テザリング・Bluetooth・Wi-Fiの違い
テザリング・Bluetooth・Wi-Fiは、インターネットに接続する方法や目的によって異なります。以下にそれぞれの概要を示します。
- Wi-Fiとは、無線LANとも呼ばれる無線通信技術の一種で、電波を使ってインターネットにアクセスできるようにするものです。
Wi-Fiを利用するには、無線ルーターと呼ばれる機器が必要で、その範囲内であれば複数のデバイスが同時にインターネットに接続できます。
Wi-Fiは高速で安定した通信が可能で、家庭やオフィス、公共施設などで広く利用されています。 - Bluetoothとは、近距離無線通信技術の一種で、電波を使ってデバイス同士を接続できるようにするものです。
Bluetoothを利用するには、Bluetooth対応のデバイスが必要で、その範囲内であればペアリングしたデバイス同士が通信できます。Bluetoothは低速で省電力な通信が可能で、ヘッドセットやキーボード、マウスなどの周辺機器やスマートフォンやパソコンなどの本体と接続する際に利用されています。 - テザリングとは、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスが持つモバイルネットワーク(3Gや4Gなど)を他のデバイスに共有することです。
テザリングを利用するには、テザリング対応のモバイルデバイスが必要で、そのデバイスからWi-FiやBluetoothやUSBケーブルなどの方法で他のデバイスと接続します。
テザリングは移動中や外出先などでもインターネットにアクセスできるようにする便利な機能です。
Wi-Fiとは
Wi-Fiとは、無線LANとも呼ばれる無線通信技術の一種です。
Wi-FiはIEEE 802.11という規格に基づいて開発されたもので、2.4GHzや5GHzなどの周波数帯を使って電波を送受信します。Wi-Fiを利用するには、無線ルーターと呼ばれる機器が必要です。無線ルーターはインターネット回線(光ファイバーやADSLなど)と接続されており、その周囲に電波を発信します。
この電波を受信したWi-Fi対応のデバイス(パソコンやスマートフォンなど)は、無線ルーターに認証されることでインターネットにアクセスできるようになります。無線ルーターの電波の届く範囲をWi-Fiエリアと呼びます。Wi-Fiエリア内であれば、複数のデバイスが同時にインターネットに接続できます。
Wi-Fiのメリットは、高速で安定した通信が可能であることです。
Wi-Fiの速度は、無線ルーターの規格やインターネット回線の速度や電波の混雑状況などによって異なりますが、一般的には数十Mbpsから数百Mbpsの範囲です。Wi-Fiは有線LANに比べて通信品質が劣るというイメージがありますが、最新の規格では有線LANと同等かそれ以上の速度や安定性を実現しています。
Wi-Fiのデメリットは、無線ルーターが必要であることや、電波の届かない場所では利用できないことです。また、電波が他人と干渉する可能性もあります。Wi-Fiを利用する際は、セキュリティやプライバシーを守るために、パスワードや暗号化などの設定を行うことが重要です。
Bluetoothとは
Bluetoothとは、近距離無線通信技術の一種です。BluetoothはIEEE 802.15.1という規格に基づいて開発されたもので、2.4GHzの周波数帯を使って電波を送受信します。
Bluetoothを利用するには、Bluetooth対応のデバイスが必要です。
Bluetooth対応のデバイス同士は、互いに電波を検出し、ペアリングと呼ばれる接続手順を行うことで通信できるようになります。ペアリングしたデバイス同士は、Bluetoothエリアと呼ばれる範囲内であれば通信できます。
Bluetoothエリアの大きさは、デバイスの規格や電波の強さなどによって異なりますが、一般的には数メートルから数十メートルの範囲です。
Bluetoothのメリットは、低速で省電力な通信が可能であることです。
Bluetoothの速度は、デバイスの規格や電波の混雑状況などによって異なりますが、一般的には数Kbpsから数Mbpsの範囲です。Bluetoothは高速な通信ではありませんが、それだけに消費電力も少なく、バッテリーの持ちが良くなります。
Bluetoothのデメリットは、通信距離が短いことや、同時に接続できるデバイス数が限られることです。
また、電波が他人と干渉する可能性もあります。Bluetoothを利用する際は、セキュリティやプライバシーを守るために、パスワードや暗号化などの設定を行うことが重要です。
テザリングとは
テザリングとは、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスが持つモバイルネットワーク(3Gや4Gなど)を他のデバイスに共有することです。
テザリングを利用するには、テザリング対応のモバイルデバイスが必要です。
テザリング対応のモバイルデバイスは、自分の持つモバイルネットワークを他のデバイスに提供することができます。テザリングの方法は、Wi-FiやBluetoothやUSBケーブルなどがあります。
Wi-FiやBluetoothでテザリングする場合は、無線で他のデバイスと接続します。USBケーブルでテザリングする場合は、有線で他のデバイスと接続します。テザリングしたデバイス同士は、テザリングエリアと呼ばれる範囲内であれば通信できます。
テザリングエリアの大きさは、モバイルデバイスの規格や電波の強さなどによって異なりますが、一般的には数メートルから数十メートルの範囲です。
テザリングをするときの注意点
テザリングをするときには、以下のような注意点があります。
- テザリングをすると、モバイルデバイスのバッテリー消費が増えます。テザリング中は、モバイルデバイスの充電や節電を心がけましょう。
- テザリングをすると、モバイルデバイスの通信量が増えます。テザリング中は、通信制限や通信料金に注意しましょう。特に、Wi-Fiでテザリングする場合は、他のデバイスが大容量のデータをダウンロードしたり、動画を視聴したりする可能性があります。テザリングの設定で、接続できるデバイス数や通信速度などを制限することもできます。
- テザリングをすると、モバイルデバイスのセキュリティやプライバシーが危険にさらされる可能性があります。テザリング中は、不正なアクセスや盗聴などを防ぐために、パスワードや暗号化などの設定を行いましょう。特に、Wi-Fiでテザリングする場合は、SSID(ネットワーク名)やパスワードを他人に知られないようにしましょう。
Wi-FiとBluetooth、テザリングの使い分け方
Wi-FiとBluetooth、テザリングはそれぞれにメリットとデメリットがあります。そのため、使い分けることでより快適にインターネットに接続できます。以下に一般的な使い分け方の例を示します。
- Wi-Fiは高速で安定した通信が可能ですが、無線ルーターが必要です。そのため、家庭やオフィス、公共施設などでインターネットにアクセスするときに利用します。また、複数のデバイスが同時にインターネットに接続できるので、共有や協力などの作業にも便利です。
- Bluetoothは低速で省電力な通信が可能ですが、通信距離が短く同時に接続できるデバイス数が限られます。そのため、周辺機器や本体と接続するときに利用します。また、電波干渉が少ないので、音楽や通話などの音声通信にも適しています。
- テザリングは移動中や外出先などでもインターネットにアクセスできるようにする便利な機能ですが、バッテリー消費や通信量やセキュリティなどに注意が必要です。そのため、Wi-FiやBluetoothが利用できない場合や緊急時などに利用します。また、他のデバイスと共有する場合は、接続方法や設定を適切に行います。
まとめ
この記事では、テザリング・Bluetooth・Wi-Fiの違いと基礎知識をわかりやすく解説しました。
これらの通信方法はそれぞれに特徴がありますので、使い分けることでより快適にインターネットに接続できます。
ぜひ参考にしてみてください。